平成19年(度)から、身近でよりよい行政サービスを行うため、国(所得税)から地方(住民税)への「税源移譲」が始まりました。それに伴い、ほとんどの方は、平成19年1月から所得税が減り、その分6月から住民税が増えました。しかし、税源の移し替えなので、「所得税+住民税」の税負担は基本的には変わりません。
改正1 老年者非課税措置廃止の経過措置がなくなります
65歳以上(昭和15年1月2日以前に生まれた方)で合計所得が125万円以下の方の非課税の経過措置がなくなります。これにより住民税(均等割・所得割)が全額課税されます。
年度
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均等割額
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所得割額
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平成20年度
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4,000円(全額課税)
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全額課税
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改正2 地震保険料控除が創設されました
近年多発している地震災害を受け、「地震災害に対する国民の自助努力による個人資産の保全を促進し、地域災害時における将来的な国民負担の軽減を図る」目的で、損害保険料控除が改組され、地震保険料控除が創設されました。
●平成20年度課税分から地震保険料控除
◇対象:住宅や家財などの生活資産の地震保険料
控除内容
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控除限度額
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地震保険料契約に関する保険料の1/2 【経過措置】 |
25,000
10,000 |
短期損害保険(長期損害保険契約に該当する契約以外のもの) |
0
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● 平成19年度課税分まで損害保険料控除
◇対象:住宅や家財などの生活用資産の損害保険料や身体の傷害に関する損害保険料
控除内容
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控除限度額
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長期損害保険(保険期間が10年以上で、満期返戻金のある契約のもの) |
10,000
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短期損害保険(長期損害保険契約に該当する契約以外のもの) |
2,000
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長期損害保険と短期損害保険がある場合 長期損害保険料控除額と短期損害保険料控除額の合計 |
10,000
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改正3 所得税から住宅ローン控除額を引ききれなかった方は、申告することにより翌年度の住民税が減額になります。(住宅ローン控除)
税源移譲により、所得税が減額となり、控除できる住宅ローン控除額が減る場合があります。そこで、平成11年から平成18年末までに入居し、所得税の住宅ローン控除を受けている方で、平成19年分の所得税から控除しきれなかった額がある場合は、平成20年3月17日までに、平成20年1月1日現在お住まいの市区町村へ「市町村民税都道府県民税 住宅借入金等特別税額控除申告書」を提出すると、翌年度の住民税(所得割)から控除できます。この住民税の住宅ローン控除の適用を受けるためには、平成20年以降毎年申告が必要となります。
住民税の住宅ローン控除の適用を受ける方
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住宅借入金等特別税額控除申請書の提出方法
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申請書
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所得税の確定申告をされない方 | 源泉徴収票を添付して市区町村へ提出 | |
所得税の確定申告をされる方 | 所得税の確定申告書とともに税務署へ提出 |
※ページ下からもダウンロードができます。
改正4 平成19年に所得が減って所得税が課税されなくなった方
税源移譲により、所得税率の変更による税負担の軽減の影響は受けず、住民税率の変更による税負担の増加のみを受ける方については、すでに納付済の平成19年度分の住民税額から、税源移譲により増額となった住民税相当額が、平成19年1月1日現在お住まいの市区町村へ平成20年7月1日から31日までに「減額申告書」を提出すれば還付されます。(税源移譲時の年度間の所得の変動に係る経過措置) 税源移譲については下記のホームページでご覧になれます。