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  • 【更新日】2009年3月14日
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木造天部形立像 3躯(もくぞうてんぶりゅうぞう 3く)

県指定文化財 彫刻

木造天部形立像
木造天部形立像
指定年月日 平成4年3月31日
所在地 桜川市真壁町白井582
管理者 清浄院
制作時期 平安時代中期・平安時代後期

 現在、本堂の向かって右脇檀に客仏として安置される三尺の天部像である。伝来は不明ながらその体勢が共に顔を右に向け、腰を右に捻って左足を踏出して立つ形からすると、四天王像中の増長・広目天像であった可能性が強い。
  両躯共榧材の一木造で一方が木表、他方が木裏を用いて彫成されているところからすると、榧の大木の木芯をはさんだ前後の材から彫成したかとも想像される。
  仏界の守護神らしく威厳に満ちた憤怒の形相を示すが、目鼻立ちは中央に集約されたような表現で、極端な誇張に走らず温雅な姿にまとめられている。その構造は内刳りも施さない古様さを留めている。そのため上半身の奥行きは十分にとられ力強さを示している。
 像高131cm、122.4cmの榧材一木造の彩色像で、製作は平安時代中期に遡ると推定される。 

 木像は、髻・両手を失っているが等身大の像で、県内の天部形像中では最大級に属している。製作時期は12世紀である。
  像高165.4cmの桂材寄木造で、毘沙門天と伝えられる。損傷の規模や法量から判断すると、雨露の影響等の受けやすい山門等に二天像としてまつられていたものの1躯であろう。眉根を渦巻き状につくり、目を極端に見開かせるなど装飾的な特徴も見られるが、頬から顎にかけての肉取りなどには誇張も見られない。革甲の締具にも変化があり、大腿部外側の腰甲に八葉蓮華形を彫りだした例は他には見られず、作者の独自性が感じられる。
 両手を欠くため全体の姿を知り得ないが、上半身を屋や細身に長く表現し、下半身には左右の大きな張りを持たせて安心感を保たせている。

 

 

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