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  • 【更新日】2019年4月26日
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桜川市ヤマザクラ保全活用計画

 桜川市では、日本を代表する桜の専門家や、山桜や里山と深く関わる住民の方により「桜川市ヤマザクラ保全計画策定委員会」を組織し、地域資源である里山やヤマザクラを再生し、「日本一のヤマザクラの里」を目指すための『桜川市ヤマザクラ保全活用計画』を平成31年2月20日に策定しました。

計画策定の背景

 桜川市は、吉野山と並び我が国でも最も古くから知られるサクラの名所です。
 平安時代に紀貫之が歌に詠み(「後撰和歌集」)、室町時代には世阿弥作謡曲「桜川」の舞台にもなっています。
 江戸時代には、隅田川や玉川上水をはじめとする、江戸の花見の名所づくりのために、桜川より大量のサクラが移植されました。
 しかし、明治以降、ソメイヨシノが全国に普及していくに従い、ヤマザクラの名所である桜川は世間の関心を失っていきました。
 歴史あるサクラの名所は、幾度も衰退の危機を迎えますが、その度にこれを顕揚しようとする人たちの尽力があり、今日に引き継がれています。

 桜川のサクラは、野生種のヤマザクラとカスミザクラで、ヤマザクラはソメイヨシノが普及するまで、日本を代表するサクラでした。
 野生のサクラは、人間のように個体ごとに遺伝子が異なるため、花の色や形も多様で、それぞれが個性を持っています。
 桜川には、学術的にも貴重で観賞価値の高いサクラが数多くあり、こうしたサクラの群植された櫻川磯部稲村神社参道周辺は、大正13年に国指定名勝「櫻川」として、更に昭和49年には域内のサクラが、「桜川のサクラ」として国の天然記念物にもなっています。

 このような美しいサクラを育んできたのが市内を取り囲む里山です。
 江戸の花見の名所づくりのために、桜川から大量に運び出されたのも、里山に自生していたサクラであり、桜川の里山には万葉の時代から、都に評判が届くほどの素晴らしいサクラの群生があったと考えられます。
 また、里山は古くから食料や燃料、木材などの自然資源や、水や空気の供給源として、地域の人達によって手入れをされ、利用されてきました。
 こうした人と自然の相互作用を通じて形成された里山の自然環境は、サクラをはじめとする多様な生物の生息地として、また、農業や石材業、桜川らしい景観や伝統文化の基盤にもなってきました。
 しかし、近年、産業構造や生活様式の変化、更には高齢化や人口減少により、里山に人の手が入らなくなり、管理放棄林や耕作放棄地が目立つようになってきました。

 こうした経緯から、桜川市では貴重な地域資源であるサクラや里山を見直し、その価値を高め広く伝えることで、地域らしさを活かした暮らしづくりに繋げるため、ヤマザクラをシンボルに掲げ、まちづくりを進めています。

計画の目的

 歴史ある名勝地や天然記念物のサクラの再生と、ヤマザクラの自生する里山の保全活動を通し、日本を代表するヤマザクラの里に相応しい景観と自然環境を目指すことで、地域の活性化と、市民の郷土に対する誇りと愛着を育み、桜川らしい真に持続可能な暮らしづくりに繋げることを目的とします。

基本理念

日本を代表するヤマザクラの里の再生
~ 地域資源である里山やヤマザクラを再生し、その価値を高め、広く伝えることで、「日本一のヤマザクラの里」の景観と自然環境を創出する ~

基本方針

 「名勝・天然記念物のサクラの保全」、「里山の保全」、「人材の育成」の3つを柱に、ヤマザクラと自然環境の保全を通して地域の課題解決につなげ、持続可能な桜川の暮らしを実現する。

【表紙画像】桜川市ヤマザクラ保全活用計画(七曲-中景)

 

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ファクス番号:0296-58-5082

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