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  • 【更新日】2024年5月31日
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タバコと健康

5月31日は「世界禁煙デー」、5月31日から6月6日は「禁煙週間」です


 5月31日は、世界保健機関(WHO)が制定した世界禁煙デーです。また、5月31日~6月6日は厚生労働省が定める禁煙週間です。
 令和2年4月から改正健康増進法が全面施行されています。望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、マナーからルールへと変わり、学校・病院などには原則敷地内禁煙が、飲食店や職場などには原則屋内禁煙が義務付けられています。
 受動喫煙はがんや心疾患など多くの病気の原因となり、吸っている本人が気付かないうちに、吸わない人の健康へ悪影響を及ぼすこともあります。
 世界禁煙デーや禁煙週間をきっかけに、喫煙者の健康被害やたばこの煙が周囲に与える影響、未成年者の喫煙などについて考えてみませんか。

タバコが健康に及ぼす悪影響は?

タバコが健康に及ぼす影響


 たばこの煙には5,300種類以上の化学物質が含まれており、そのうち70種類以上が発がん物質と言われています。
 有害物質のうち代表的なものとしては、酸素不足をもたらす一酸化炭素、発がん性物質であるタール、目や鼻の粘膜を刺激するアンモニア、依存の原因となるニコチンなどがあります。
 また、たばこの煙はPM2.5の一種で、粒子が小さいため肺の奥深くまで入り込みやすく、肺をはじめ全身の炎症を引き起こし、深刻な影響を及ぼします。

喫煙


 喫煙は、肺がん、咽頭がん、食道がん、肝臓がん、胃がん、膵臓がん、膀胱がんなど、全身のがんに関係していることが明らかになっています。
 また、喫煙することで血栓ができやすくなったり、気道や肺が傷ついたりします。たばこを吸う人は、吸わない人と比べ、心臓病・脳卒中で死亡するリスクや、COPD、糖尿病等のリスクも高くなり、さらに、口の中に煙が直接入ることにより、歯周病や口腔がんのリスクも上がります。
 受動喫煙においても、歯周病や乳歯のむし歯のリスクは上昇し、子どもの歯ぐきの黒ずみ(メラニン色素沈着)も報告されています。
これらは、禁煙によってリスクが下がることが明らかになっています。
 ※COPD(慢性閉塞性肺疾患):有毒な粒子やガスを吸い込むことで生じる進行性の肺病変であり、動いた時の息苦しさや慢性の咳・痰などの症状があります。

 厚生労働省「喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書(平成28年8月)」(通称「たばこ白書」)では、以下の疾患等について、能動喫煙との因果関係が《レベル1》「科学的証拠は、因果関係を推定するのに十分である」と判定されています。

がん(肺、口腔・咽頭、喉頭、鼻腔・副鼻腔、食道、胃、肝、膵、膀胱、子宮頸部)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)、脳卒中、腹部大動脈瘤、末梢性の動脈硬化、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、呼吸器機能低下、結核(死亡)、2型糖尿病(発症)、歯周病、ニコチン依存症、妊婦(妊娠・出産)の健康影響(早産、低出生体重・胎児発育遅延)

 肺


COPD(慢性閉塞性肺疾患)を知っていますか?


 COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、有害物質を吸い込むことで、気管支や肺胞などに障害が生じる進行性の病気です。患者さんの90%以上が喫煙者であることから、別名「たばこ病」ともいわれています。高齢の喫煙者の約50%にCOPDが認められています。

約20年以上の喫煙歴を経て発症し、喫煙開始年齢が若いほど、また、1日の喫煙本数が多いほどCOPDになりやすく、進行しやすいとされています。

初期は自覚症状に乏しいケースが多く、咳や息切れ等の症状を風邪や年齢のせいと勘違いすることも多いといわれていますが、重症化すると、常時酸素ボンベが必要となったり、最悪の場合寝たきりの状態になることもあります。

COPDとなった人は、肺がんの発生率が約5倍高くなると報告されています。

平成27年のCOPDによる死亡数は1万5,756人で、死因別死亡順位は第10位(男性第8位)でした。

COPDの推定患者数約500万人以上に対して、実際に治療を受けている患者さんは約26万人とされ、氷山の一角と考えられています。

長期間喫煙している方や以前喫煙していた方は、慢性的に咳や痰が続く、動作時に息切れしやすい、呼吸をするとゼーゼー、ヒューヒュー音がするなどの症状に一つでも該当したら、すぐに医療機関を受診しましょう。

禁煙のメリットは?

禁煙のメリット


禁煙することで、以下のような多くの健康上のメリットがあります

禁煙直後 周囲の人をタバコの煙で汚染する心配がなくなる。タバコを買う必要がなくなる。喫煙所を探すことがなくなる。
20分後 血圧と脈拍が正常値まで下がる。手足の温度が上がる。
24時間後 心臓発作の可能性が少なくなる。
数日後 味覚や嗅覚が改善する。歩行がらくになる。
2週間~3ヶ月後 心臓や血管など、循環機能が改善する。
1ヶ月~9ヶ月後 せきや喘鳴が改善する。スタミナが戻る。気道の自浄作用が改善し、感染を起こしにくくなる。
1年後 肺機能の改善がみられる(軽度・中等度の慢性閉塞性肺疾患のある人)。
2~4年後 虚血性心疾患のリスクが喫煙を続けた場合に比べて35%減少する。脳梗塞のリスクも顕著に低下する。
5~9年後 肺がんのリスクが喫煙を続けた場合に比べて明らかに低下する。
10~15年後 さまざまな病気にかかるリスクが非喫煙者のレベルまで近づく。

禁煙方法について


禁煙の方法は大きく分けて3つです。


(1)完全に自力で禁煙する方法
(2)薬局・薬店で買える禁煙補助薬を使って禁煙する方法
(3)医師の治療を受けながら禁煙補助薬を使って禁煙する方法

禁煙


完全に自力で禁煙する方法は、禁断症状がつらかったり、体重が増えたりするなどの問題がありますので、お勧めの方法は下記の2つです。
表を参考にあなたに合った方法を選択しましょう。

禁煙方法 おすすめのタイプ
〇医療機関で禁煙治療を受ける
(健康保険を使った場合、3ヵ月で5回の治療が標準。薬代を含めた治療費用は、自己負担3割の場合約13000~19000円。)
・喫煙本数が多い人
・禁煙する自信がない人
・過去に禁煙して禁断症状が強かった人
・精神疾患など、禁煙が難しい特性を有する人
・薬剤の選択など、禁煙にあたって医師の判断を必要とする人
〇薬局・薬店でニコチンパッチやニコチンガムを使って禁煙する ・喫煙本数が少ない人
・禁煙する自信が比較的ある人
・忙しくて医療機関を受診できない人
・保険による禁煙治療の条件を満たさない人

もっと知ろう!関連リンク

 

喫煙と健康問題について簡単に理解したい方のために(Q&A)(厚生労働省HP)
がんの発生や治療へのたばこの影響(がん情報サービス)
禁煙治療ってどんなもの?(e-ヘルスネット)
禁煙の効果(e-ヘルスネット)
加熱式たばこの健康影響(e-ヘルスネット)

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