
名称 : 高久家住宅店舗(平成14年8月21日登録)
所在 : 桜川市真壁町大字真壁191番地
建築年代 : 明治時代
構造 : 木造2階建
建築面積 : 138平方メートル
高久家は真壁町の中心部、下宿通りと通称「御陣屋前通り」の交差点の北東角に位置し、下宿通りに面して店舗を開いている。高久家が関西から真壁に移り住んだのは、16代前と伝えられているが、当初の職種や、いつ頃からこの地に店を構えたかは明らかではない。先代までは肥料商を営んでおり、現存する店舗は先代が生まれる前から存在していたという。部材の古さからみても明治期に建築されたものと考えられる。なお、戦後は商売を止め、平成9年までは住居として使用されていた。
店舗は寄棟・平入り・桟瓦葺の2階建で、桁行6間・梁間3間半、1階前面に奥行1間の下屋庇を張り出している。
1階正面は、右端半間を除けば全面開放で、2間おきに柱を立て、その間に引違いのガラス戸が建てられている。2階正面には、2間づつの中央に小さな角窓が合計3箇所開かれている。1階内部は、8畳の座敷が当初の面影をよく留めており、床・違い棚・付書院を完備し、長押を廻して釘隠を打った本格的な造りである。2階内部は東側に6畳と8畳の座敷が設けられているが、西側は小屋組を現した板敷の物置である。
高久家住宅店舗は、伝統的な関東の町屋の典型であり、規模も大きい。御陣屋前通りを挟んで向かい合う鶴屋(登録文化財潮田家住宅)とともに、真壁町中心部の町並み景観を特徴付ける貴重な遺構である。