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  • 【更新日】2024年10月2日
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「日本一のヤマザクラの里 桜川市」へようこそ!

ヤマザクラ55万本の里 桜川市

高峯(七曲)

茨城県桜川市は、関東平野の北限に位置し、筑波山をはじめとする八溝山地の山々に三方を囲まれている、自然豊かなまちです。

市内の里山には「ヤマザクラ」という種類の桜が古くから自生しており、その数は約55万本にものぼることが、最近の調査で分かっています。

東日本最古とも言われる桜の名所

紀貫之_碑

本市の桜の歴史は平安時代まで遡ります。
平安時代の歌人である紀貫之が後撰和歌集にて「常よりも 春べになれば桜川 波の花こそ まなくよすらめ(春になった桜川には普段より多くの花が波のように隙間なく流れ寄せていることだろう)」と詠った記録が残っています。平安時代の貴族である紀貫之が当市を訪れた記録はありませんが、東国の地・桜川の評判が、遠く平安京の都にまで届いていたことを示しています。

室町時代には、櫻川磯部稲村神社の宮司が時の鎌倉公方・足利持氏に花見噺「桜児物語」を献上。これを基に、時の将軍・足利義教が幽玄能の大家である世阿弥に作らせた『謡曲「桜川」』の舞台となっております。

江戸時代になると、水戸黄門として有名な第2代水戸藩主・徳川光圀公も度々桜川の地を訪れ、本市の桜を愛でたと言われています。
特に光圀公は、水戸市内にある偕楽園前を流れる小川(見川川)のほとりに本市の桜を移植し、その川を「桜川」と名付けてしまうほど、本市の桜がお気に入りだったとのことです。(現在も水戸市内に「桜川」は流れています。)
また、江戸幕府第四代将軍・徳川家綱の隅田川堤への移植、第八代将軍・徳川吉宗の玉川上水堤への移植をはじめ、江戸の花見の名所には必ずと言っていいほど、本市の桜が移植されていることが分かっています。

このように、一時代を築いた偉人たちがこぞって魅せられた桜が、本市の桜でした。

熱い想いでつながれた桜の歴史

桜川事跡考

明治時代になると、日本各地にソメイヨシノが普及するようになり、特に日清戦争(明治27年~28年)や、日ロ戦争(明治37年~38年)の戦勝記念として盛んに植えられました。
次第に花見の対象も江戸時代に誕生したソメイヨシノへと移り変わり、本市のヤマザクラは急速に世間の関心を失っていきました。

そのような中、本市出身の俳人で文学者である石倉翠葉(本名:重継)氏は、衰退していく桜川のサクラを再興しようと、若干20歳にして『櫻川事蹟考』を自費で出版。
その後も私財をなげうって本市の桜の顕揚のため全生涯を捧げ尽くしました。

その『櫻川事蹟考』の出版がきっかけとなり、大正時代になると帝国大学(現東京大学)理学部教授、植物学者で“桜博士”と呼ばれた三好学博士が、本市の桜の調査に訪れます。
その結果、大正13年12月9日に『名勝櫻川(サクラ)』として国指定を受けるに至りました。

衰退する「桜川のサクラ」

名勝碑左から

文化財の指定後、しばらくは大勢の花見客でにぎわうようになりましたが、飲めや歌えやの宴会花見は、近隣の芸者衆の客の取り合いや芸者の取り合いといった喧嘩騒ぎを引き起こし、ついには「磯部の花見は“喧嘩花見”」との悪評が立つようになり、一般の花見客から敬遠されるようになってしまいました。
さらには、多くの花見客が訪れることで、長時間にわたって根を踏みつけられたり、枝を折られたりしたことで、徐々に樹勢が弱り、桜はますます衰弱していくこととなったのです。

昭和の時代になると、もはや桜といえばソメイヨシノを指すようになり、各地にソメイヨシノを群植した花見の名所が作られていきます。
特に戦時中は戦意高揚のために、戦後は復興の象徴として盛んにソメイヨシノが植えられるようになり、本市のヤマザクラはさらに世間の関心を失い、今では地域の人たちからも忘れ去られようとしているのが現状です。

本市の取り組み

「桜川市ヤマザクラ保全活用計画」を策定

計画

市は、歴史ある名勝地や天然記念物のサクラの再生と、ヤマザクラの自生する里山の保全活動を通し、日本を代表するヤマザクラの里に相応しい景観と自然環境を目指すことで、地域の活性化と市民の郷土に対する誇りと愛着を育み、桜川らしい真に持続可能な暮らしづくりにつなげることを目的に、2019年2月に「桜川市ヤマザクラ保全活用計画」を策定しました。

「日本を代表するヤマザクラの里の再生」を基本理念として掲げ、「(1)名勝・天然記念物の桜の保全/(2)里山の保全/(3)人材の育成」の3つを柱に、ヤマザクラと自然環境の保全をとおして地域の課題を解決し、持続可能な桜川の暮らしを実現するための計画となっております。

「ヤマザクラ」の特徴

公園のヤマザクラ

ヤマザクラとは、古来より里山に自生している野生種の一種です。

観賞用として人為的に作られた「ソメイヨシノ」などの栽培品種とは異なり、一本ごとに遺伝子が異なるという特徴を有しています。

花の大きさや色、形、開花時期や開花期間がそれぞれ異なるため、春になると奥ゆかしい、幻想的な景色を作り出します。

このページの内容に関するお問い合わせ先

ヤマザクラ課

〒309-1293 桜川市羽田1023番地 大和庁舎 3階

電話番号:0296-58-5111(代表)

ファクス番号:0296-58-5082

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