今年の夏は猛暑が続き、外に出るだけで大量の汗をかいてしまいますよね。中の人は汗っかきのため、汗拭きシートで拭いたそばから汗が…という格闘をしながら過ごしています。一刻も早く快適な気温になることを祈ってます…。ただ、そんな中でも真壁城跡に足を運んでくださる方々のために、城跡の景観を維持するうえで欠かせない除草作業を行っています。今回はその一方で、室内で黙々と作業する頑張り屋さん達について注目していきます。
皆さまご存じの方も多いかと思いますが、真壁城跡では中城地区の発掘調査を続けてまいりましたが昨年度で終了し、今はそれらの成果を報告書にまとめているところです。この報告書では城跡の位置や歴史的な環境、調査で判明したこと、見つかった遺構や遺物(出土品)について細かく説明していきます。
今回は遺物の説明に必要な図版作成作業の1つである「実測」について取り上げます。実測とは、実際に測ること。土器などを実測道具を使って方眼紙に書いていくことを言います。では実際に、城跡からよく出てくる「かわらけ」で見ていきましょう!
(1) 実測道具、かわらけを準備
実測道具たち
台紙にかわらけをセッティング!
(2) 定規で測ったメモリを方眼紙に点で落とし込む
定規でかわらけの高さなどを測ります。
(3) 真弧(まこ)を使って、かわらけの形を象り、書く
真弧の扱いが意外と難しい・・・!
(4) キャリパーを使って、かわらけの厚みを測る
キャリパーで厚みを測ります。
(5) かわらけの特徴的な所やデコボコしている所などを書き込む(ディバイダーを使う)
ディバイダーで細かな部分を測ります。
(6) 完成
完成した実測図
これらは集中力と忍耐力を必要とするので頭と体に堪えることもありますが、報告書で取り上げる点数分、作業しなければならないので気が遠くなりそうで(泣)
ですが、そんな中でも頑張り屋さん達はサクサクと進めてくださるので、中の人はいつも感謝の気持ちでいっぱいです。
今は涼しい室内での作業ですが、城跡での頑張り屋さん達とともに熱中症にはくれぐれも注意しながら、猛暑を乗り越えて作業を行ってまいります!
