○桜川市立学校教職員のハラスメント防止に関する要綱

令和5年9月26日

教育委員会訓令第4号

(目的)

第1条 この訓令は、桜川市立小学校、中学校及び義務教育学校(以下「市立学校」という。)の職場における「セクシュアル・ハラスメント」、「パワー・ハラスメント」、「妊娠、出産、育児及び介護に関するハラスメント」及び「その他のハラスメント」の防止に関し必要な事項を定め、健全な就業環境を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この訓令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 教職員 市立学校に勤務する全ての教員及び職員をいう。

(2) 職場 教職員がその職務を遂行する場所をいい、出張先その他教職員が通常職務に従事する場所以外の場所及び実質的に職務の延長線上にあるものを含むものとする。

(3) セクシュアル・ハラスメント 他の教職員(直接的な被害者に限らず、当該行為等により就業環境を害された全ての者を含む。以下同じ。)を不快にさせる性的な言動及び行為(性的指向及び性自認に関する偏見に基づく言動及び行為を含む。)をいう。

(4) パワー・ハラスメント 職場において行われる優越的な関係を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的若しくは身体的苦痛を与え、又は就業環境を害する言動及び行為をいう。

(5) 妊娠、出産、育児及び介護に関するハラスメント 女性教職員が妊娠、出産したこと、妊娠又は出産に起因する症状により勤務することができないこと若しくはできなかったこと又は能率が低下したこと、不妊治療を受けること及び教職員の妊娠、出産、育児及び介護に関する制度若しくは措置の利用に関し、他の教職員の就業環境を害するような言動及び行為をいう。

(6) その他のハラスメント 前3号に該当するもののほか、他の教職員の就業環境を害する言動及び行為であって、その程度が看過できないものをいう。

(7) ハラスメント 第3号から前号に掲げる用語の総称をいう。

(教育委員会の責務)

第3条 桜川市教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、教職員がその能率を十分に発揮できるような就業環境を確保するため、ハラスメントの防止及び排除に関し必要な施策を推進するとともに、ハラスメントに起因する問題が生じたときは、必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならない。

(教職員の責務)

第4条 教職員は、ハラスメントをしてはならない。

2 教職員は、ハラスメントが個人の尊厳を不当に傷つけ、勤労意欲の低下や就業環境を害することを自覚し、教職員が互いに人権を尊重し、対等なパートナーとしての意識のもとに業務を遂行するようにしなければならない。

(学校長等の責務)

第5条 学校長その他教職員を管理監督する地位にある者は、次の各号に掲げることを遵守し、ハラスメントの防止に努めるとともに、ハラスメントに起因する問題が生じた場合には、迅速かつ適切に対処しなければならない。

(1) 教職員同士がそれぞれ対等なパートナーとして業務を遂行できるように良好な職場の環境作りに努めること。

(2) 教職員の言動に留意し、ハラスメント又はこれを誘発する言動があった場合は、注意を喚起すること。

(3) 教職員からハラスメントに関する相談又は申出(以下「苦情相談」という。)があった場合は、直ちにこれに対応するとともに、第7条に掲げる相談員と連絡調整を行うこと。

(教職員への啓発及び研修等)

第6条 学校長は、ハラスメントを未然に防止するため、教職員の意識啓発及び知識の向上を図り、必要な研修を実施するよう努めなければならない。

(相談窓口及び相談員の設置)

第7条 教職員からの苦情相談に対応するとともに、職場におけるハラスメントが生じた場合における事後の迅速かつ適切な対応を図るため、ハラスメント苦情相談窓口(以下「相談窓口」という。)を教育委員会学校教育課に置く。

2 相談窓口には、苦情相談に対応するため、ハラスメント相談員(以下「相談員」という。)を置く。相談員は、学校教育課及び教育指導課の職員から教育長が指名する。

3 相談員は、苦情相談に対応する場合には、複数の相談員で対応するものとする。

4 相談員は、ハラスメントによる直接の被害者だけでなく、他の教職員により苦情相談が寄せられた場合においても、これに対応するものとする。

5 相談員は、ハラスメントが生じている場合だけでなく、ハラスメントを未然に防止する観点から、その発生のおそれがある場合又はハラスメントに該当するか判断が難しい事案についても、苦情相談として受け付けるものとする。

(苦情相談の報告)

第8条 相談員は、苦情相談を受け付けたときは、相談者、当事者、管理監督者等に対する助言等を行うことにより、当該問題を迅速かつ適切に解決するための措置を講じなければならない。

2 相談員は、事実関係の調査や人事上の措置を講ずる必要性がある場合を除き、相談内容を他に漏らしてはならない。

3 相談員は、苦情相談を受けた場合は、その内容を相談等記録票(別記様式)に記録するとともに、学校教育課長に報告するものとする。

4 学校教育課長は、相談員から前項に規定する報告を受けたときは、事実関係の調査、当事者及び管理監督者に対する助言、指導又は人事上の措置を講ずるため、必要に応じて関係機関や関係者等と連携をとるものとする。

(対応措置)

第9条 学校教育課長は、ハラスメントの事実が確認された場合は、教育委員会に報告しなければならない。

2 教育委員会は、前項の報告を受けた場合は、被害者に対して可能な限り最善の措置を講ずるものとする。

3 教育委員会は、公正な事実関係の調査の結果、ハラスメントの行為者が教職員であると確認した場合は、必要に応じて任命権者である茨城県教育委員会に対し、当該調査結果を報告するものとする。また、職員に対する啓発、研修等の実施その他必要な再発防止策を講ずるものとする。

(プライバシーの保護等)

第10条 苦情相談の処理に関与した者は、関係者のプライバシーの保護及び秘密の保護を徹底し、ハラスメントに対する相談等に係る調査への協力又はその他ハラスメントに対する職員の対応に起因して当該職場において不利益を受けることがないよう配慮しなければならない。

(補則)

第11条 この訓令に定めるもののほか必要な事項は、別に定める。

この訓令は、公布の日から施行する。

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桜川市立学校教職員のハラスメント防止に関する要綱

令和5年9月26日 教育委員会訓令第4号

(令和5年9月26日施行)