○桜川市戸籍情報システムに係るデータ保護管理要綱
平成17年10月1日
訓令第10号
(目的)
第1条 この訓令は、桜川市市民課(以下「市民課」という。)における戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理について必要な事項を定め、戸籍データの保護及び厳重な管理運営を確保することを目的とする。
(令2訓令13・一部改正)
(1) 戸籍情報システムとは、庁舎敷地外に設置された外部サーバにおけるクラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバと、市民課等に設置した戸籍専用端末により、現在戸籍、除かれた戸籍、戸籍附票及び人口動態調査票等を、磁気ディスク等に記録し、戸籍事務、戸籍附票事務及び人口動態調査事務等の戸籍関連事務(以下「戸籍関連事務」という。)を行うシステムをいう。
(2) 戸籍データとは、戸籍情報システムで取り扱われる入出力データをいう。
(3) 磁気ディスク等とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ又はその他の情報を記録する媒体をいう。
(4) ドキュメントとは、クラウド運用マニュアル、端末運用マニュアル、詳細設計書、構成情報管理ファイル、その他戸籍情報システムに関する仕様書をいう。
(令2訓令13・一部改正)
(処理の基本方針)
第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及び桜川市個人情報の保護に関する法律施行条例(令和5年桜川市条例第1号)の規定に基づき、個人情報を保護するよう配慮しなければならない。
(令2訓令13・令5訓令6・一部改正)
(戸籍データ保護管理者の設置)
第4条 戸籍情報システムの適正な運用及び戸籍データの保護について統括的管理を行うため、戸籍データ保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置き、市民課長をもって充てる。
(令2訓令13・一部改正)
(保護管理者の職務)
第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関連する設備の状態について常に把握し、戸籍データが適確に管理されるよう努めなくてはならない。
2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難又はその他の災害に備えて必要な保安措置を講じなければならない。また、事故が発生した時は、速やかに事故の経緯及び被害状況を調査し、戸籍事務管掌者に報告しなければならない。
(令2訓令13・一部改正)
(戸籍データ取扱責任者の設置)
第6条 保護管理者を補佐するため、戸籍データ取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置き、主担当者をもって充てる。
(平24訓令6・令2訓令13・一部改正)
(戸籍データ保護)
第7条 保護管理者は、戸籍データの漏えい、滅失及び損壊等の防止に必要な措置を講じなければならない。
2 戸籍情報システムの処理が可能な端末機は、来庁者から内容が読み取られない位置及び角度に配置しなければならない。
3 戸籍データは、戸籍関連事務以外に利用してはならない。
4 戸籍データは、不要となった時点で、速やかに焼却又は裁断等の復元できない方法により処分しなければならない。
5 戸籍データは、法令に定めがあるものを除き、外部に提供してはならない。
(令2訓令13・一部改正)
(磁気ディスク等の管理)
第8条 保護管理者は、磁気ディスク等を次の各号により適正に管理しなければならない。
(1) 施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をしなければならない。
(2) 磁気ディスク等の受払い及び管理については、名称及び作成期日等必要な事項を台帳に記録しておかなければならない。
(3) 磁気ディスク等を破棄するときは、記録内容を消去したうえで、焼却、裁断等の復元できない方法により処分しなければならない。
(4) クラウドサービスは、仮想環境に設置された戸籍サーバにより提供されるサービスを利用する形態であることから、いつ戸籍サーバの磁気ディスクが交換・廃棄されたかを知ることはできないため、戸籍情報システムでは、外部認証のPCIDSSを取得しているデータセンターで提供されるクラウドサービスを利用することにより、適切な磁気ディスクの管理と戸籍データの漏えいの防止をすることとする。
(5) 認証取得の継続性については、戸籍情報システム事業者が定期的に認証取得状況を確認することとし、保護管理者は必要に応じて、認証取得の継続性を戸籍情報システム事業者に確認することとする。
(令2訓令13・一部改正)
(出力帳票の管理)
第9条 保護管理者は、戸籍情報システムから出力された帳票を次の各号により適正に管理しなければならない。
(1) 保管しておく必要のある出力帳票は、施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保しなければならない。
(2) 保管しておく必要のある出力帳票は、作成期日等必要な事項を台帳に記録しなければならない。
(3) 出力された帳票を破棄するときは、焼却又は裁断等の復元できない方法により処分しなければならない。
(令2訓令13・一部改正)
(ドキュメントの管理)
第10条 取扱責任者は、最新の状態にドキュメントを維持し、適正な場所に保管しなければならない。
2 取扱責任者は、ドキュメントの外部への持ち出し、複写又は廃棄するときには、保護管理者の許可を受けなければならない。
(令2訓令13・一部改正)
(戸籍サーバへのアクセス管理)
第11条 保護管理者は、戸籍サーバへのアクセスに際して、操作者に対し、操作者の業務処理範囲に限定された権限を設定したID・パスワードを付与しなければならない。
2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者に制限を設け、正当権限者以外の者の利用を防止しなければならない。また、戸籍サーバ利用に関する履歴を常時記録し、必要に応じて戸籍情報システム事業者に請求し、利用状況を確認しなければならない。
3 保護管理者は、緊急時、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に連絡を受け対応を協議する場を設置できる体制を、事前に整えておかなくてはならない。
(令2訓令13・追加)
(戸籍データへのアクセス管理)
第12条 保護管理者は、戸籍データへのアクセスに際して、操作者に対し、操作者の業務処理範囲に限定された権限を設定したID・パスワードを付与しなければならない。
2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者に制限を設け、正当権限者以外の者の利用を防止しなければならない。また、戸籍情報システム事業者の戸籍データへのアクセスは、緊急時の保守作業においてのみ許可し、保守作業に必要な権限を設定したIDとパスワードを付与しなければならない。
3 戸籍データへのアクセスに関する履歴は常時記録し、保護管理者は、必要に応じて戸籍情報システム事業者に請求することで、利用状況を確認しなければならない。
4 保護管理者は、緊急時、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に連絡を受け対応を協議する場を設置できる体制を、事前に整えておかなければならない。
(令2訓令13・追加)
(戸籍情報システムへのアクセス管理)
第13条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という。)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するパスワードを設定し付与しなければならない。なお、戸籍情報システム事業者が戸籍情報システムを操作することは無いため、戸籍情報システムのバージョンアップ後の動作確認は、取扱職員が実施するものとする。
2 戸籍情報システムへのアクセス履歴は常時記録し、保護管理者は、利用状況を必要に応じて確認しなければならない。
(令2訓令13・追加)
(アクセス権限の漏えい防止の措置)
第14条 戸籍サーバ、戸籍データ、戸籍システムの各々にアクセスするためのID・パスワードを付与された者は、ID・パスワードを他者に漏らすことがないよう適切に管理運用しなければならない。
2 保護管理者は、ID・パスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に管理しなければならない。
3 保護管理者は、ID・パスワードを当該者以外の者に漏らしてはならない。
4 取扱職員は、自己のID・パスワードを他人に漏らしてはならない。
5 戸籍情報システム事業者は、ID・パスワードを正当権限者以外の者に漏らしてはならない。
(令2訓令13・追加)
(取扱状況の把握)
第15条 保護管理者は、取扱責任者に次の事項を報告させ、常に戸籍情報システムの取扱状況を把握しておかなければならない。
(1) パスワードの使用状況
(2) 端末装置の管理状況
(3) 戸籍データの取扱状況
(4) 戸籍事務室の管理状況
(5) その他戸籍情報システムの運用に関すること
2 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対し、必要に応じて次の事項を請求し、取扱状況を把握しなければならない。
(1) 戸籍サーバの使用状況
(2) 戸籍データの使用状況
(令2訓令13・旧第12条繰下・一部改正)
(端末機の操作)
第16条 端末機の操作は、取扱職員でなければ使用することができない。
2 端末機の操作は、戸籍関連業務に必要な場合以外に行ってはならない。また、見出データ及び戸籍に関するデータは、戸籍関連業務に必要な場合以外に検索してはならない。
(令2訓令13・旧第13条繰下・一部改正)
(機器の管理)
第17条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、別紙のとおり戸籍情報システムに係る機器を管理しなければならない。
(令2訓令13・旧第14条繰下・一部改正)
(戸籍データの重要性等についての研修及び点検の実施)
第18条 取扱責任者は、戸籍データの重要性、機密保持及びプライバシー保護に関する意識の向上並びにシステム安全対策の推進を図るため、取扱職員に対して、年1回以上の教育・訓練計画を策定し、保護管理者の了承を得た後、これを実施しなければならない。
2 戸籍データの安全を確保するため、年1回以上の定期点検を実施するとともに、記録簿を備え、これに記録するものとする。
(令2訓令13・旧第15条繰下・一部改正)
(守秘義務)
第19条 戸籍情報システムに関する事務に従事するものは、その事務処理について知り得た秘密を漏らしてはならない。その職務を離れた後も同様とする。
(令2訓令13・旧第16条繰下)
(会議)
第20条 戸籍データ保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「会議」という。)を置く。
2 会議は、保護管理者が必要に応じて、戸籍データ保護に係る事務について開催するものとする。
3 会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。
4 会議の庶務は、市民課において処理する。
(平24訓令6・一部改正、令2訓令13・旧第17条繰下)
(その他)
第21条 この訓令に定めるもののほか、戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理に関し必要な事項は、市長が別に定める。
(令2訓令13・旧第18条繰下・一部改正)
附則
この訓令は、平成17年10月1日から施行する。
附則(平成24年訓令第6号)
この訓令は、平成24年4月1日から施行する。
附則(令和2年訓令第13号)
この訓令は、令和2年11月2日から施行する。
附則(令和5年訓令第6号)
この訓令は、デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律(令和3年法律第37号)附則第1条第7号に掲げる規定(同法第51条の規定に限る。)の施行の日から施行する。
別紙
(令2訓令13・一部改正)
戸籍情報システムに係る機器の保管一覧
| 管理責任者 | プライバシー保護 | 内容 |
戸籍用クライアント | 保護管理者 | ・パスワードによる起動 ・システム使用状況リスト | クライアントを起動する者は、保護管理者の任命した取扱職員がパスワードを入力し、起動させる。 システム使用状況リストを定期的に印字し、そのリストを施錠のできる保管庫で管理する。 |